素材を傷めないカビ取り剤を教えて
2021年5月31日
カビ取り剤は用法用量を守って正しく使用すれば、効果的にカビを除去してくれます。しかし、誤った使用法では素材を痛めてしまったり、カビ取り剤がシミとなって残ったりします。
そもそもカビ取り剤をキッチンのカビ取りに使うのか、浴室のカビ取りに使うのかなど、用途によって濃度や香料が違います。素材を痛めることなく、なおかつ効果的にカビを除去するためにも、用途に合ったカビ取り剤を選びましょう。
今回は素材を傷めないカビ取り剤の選び方や使い方について解説します。
カビ取り剤に含まれる3つの成分
カビ取り剤には次の3種類の成分が含まれています。
【次亜塩素酸ナトリウム】
多くのカビ取り剤には次亜塩素酸ナトリウムという成分が含まれており、酸化作用によって強い殺菌力と漂白効果に期待できます。
浴室の頑固なカビも除去できるほど強力ですが、皮膚に触れるとただれる可能性があります。
さらに、「混ぜるな危険」とあるように、酸性の洗剤と混ざると有毒ガスが発生するため、安全に配慮して使用しなければなりません。次亜塩素酸ナトリウムは強烈な臭いも発するため、必ず換気をしたうえでマスクやゴム手袋気を装着して使用しましょう。
【水酸化ナトリウム】
水酸化ナトリウム系のカビ取り剤は、アルカリ性の作用により頑固な油汚れやタンパク質を分解して解かし、カビや汚れを取り除きます。次亜塩素酸ナトリウムと同じく、酸性の洗剤と混ざると有毒ガスが発生します。
【界面活性剤】
界面活性剤は油を乳化・分散させることで汚れを取り除きます。
カビ取りをする場所ごとの適切なカビ取り剤の使い方
それぞれの場所に応じた適切なカビ取りの方法について解説します。基本的にはキッチンならキッチン用、浴室なら浴室用と、使用する場所に合ったカビ取り剤を使用しましょう。
【キッチンのカビ取り】
使用するカビ取り剤・・・キッチンハイター、カビキラー台所用漂白剤
キッチンは三角コーナーやシンク周りのコーキング部分、排水溝がカビの発生しやすい場所です。カビ取り剤に含まれる成分が何に反応するかわからないので、あらかじめカビ取りをする箇所を水で洗い流してから使用しましょう。また、食材や食器にカビ取り剤がかからないように注意が必要です。
【浴室のカビ取り】
使用するカビ取り剤・・・カビキラー
浴室用のカビ取り剤はしつこいカビも除去するよう、キッチン用のカビ取り剤よりも非常に強力です。皮膚にカビ取り剤が付着しないよう、カビから10~15cmほど離れて散布します。刺激臭で気分が悪くなることもあるため、必ず換気をしてゴム手袋やマスクを装着した上で使用しましょう。
【トイレのカビ取り】
使用するカビ取り剤・・・トイレハイター、激落ち黒カビくん
トイレのカビ取りも、トイレ用の製品を使用します。カビ取り剤を散布したら5分程度置き、ブラスで擦って水で流しましょう。
【居室の壁紙や窓のカビ取り】
使用するカビ取り剤・・・カビホワイト、ゴムパッキン用カビキラー
結露などで居室の壁紙や窓にカビが発生した場合、用途の異なるキッチン用や浴室用のカビ取り剤を使用すると、素材を傷つけてしまいます。
壁のカビ取りは壁材が水を吸収するか、吸収しないかで判断します。布・紙製クロスや土壁は水分を吸収するため、水に濡らして固くしぼった雑巾で軽く拭くか、壁紙にも使えるカビスプレーなどを使用しましょう。
窓サッシのゴムパッキンも同様に、ゴムパッキン用のカビキラー等を塗布した後に雑巾等できれいに拭き取ります。
まとめ
素材を傷めないカビ取り剤の使い方について解説しました。
ポイントは用途に合ったカビ取り剤を使用することです。塗布した後は必ず水で洗い流したり、雑巾できれいに拭き取ったりしましょう。