リフォームコラム
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早めに考えたいユニバーサルデザインリフォーム

2022年10月31日

リフォームの分野でも、多くの人が使いやすい「ユニバーサルデザイン」の考え方が取り入れられています。家族みんなが将来にわたって暮らしやすい住まいづくりには、このユニバーサルデザインの考え方が欠かせません。

 

今回はユニバーサルデザインの事例や、リフォーム成功のポイントについて解説します。

 

 

そもそも「ユニバーサルデザイン」とは

 

ユニバーサルデザイン(universal design)とは、「すべての人のデザイン」や「みんなにやさしいデザイン」という意味です。つまり、幼児から高齢者、障害者まで含めたすべての人が安全に使えるようにデザインされたものが、ユニバーサルデザインです。

 

またユニバーサルデザインと似た言葉に「バリアフリー」があります。こちらは高齢者や障害者が使いやすいように、障害(バリア)となるものを取り除くことです。家族みんなが暮らしやすく、年齢の変化に柔軟に対応できる家づくりは、バリアフリーであるとともにユニバーサルデザインである必要があります。

 

長く暮らせる住まいにするために、ユニバーサルデザインを取り入れたリフォームを実現しましょう。

 

ユニバーサルデザインリフォームの具体的な事例

 

ユニバーサルデザインリフォームは、決して難しいものではありません。多くの場合、バリアフリー対応のリフォームはユニバーサルデザインを兼ねています。

 

ここでは、ユニバーサルデザインリフォームの具体的な事例をご紹介します。

 

事例①スロープで段差解消

家の敷地内に段差があると、高齢者の移動の負担になるだけでなく、車いすやベビーカーの出入りも不便です。段差を緩やかなスロープにすると、移動がより快適になります。ベビーカーの移動をスムーズにするためのスロープも、将来的には高齢者や車いすの移動の負担を軽減することができます。

 

事例②玄関や階段に手すりを設置

手すりを設置することで高齢者はもちろん、小さい子供の転倒や転落を防止できます。玄関や階段、あるいはトイレや浴室などに手すりがあれば、移動の手助けとなるでしょう。

 

事例③開き戸から引き戸へ交換

開き戸を引き戸に交換することで、扉を開けるためのデッドスペースが少なくなり、なおかつ開け閉めの負担が軽減されます。また間口も広くなるため車いすでも通りやすくなり、ドアの衝突事故の防止にもつながります。

 

事例④滑りにくい床材に変更

住宅の床材はフローリングが代表的ですが、材質によっては滑りやすいというデメリットがあります。小さな子供や高齢者の転倒を防止するなら、やわらかいコルクやカーペットがおすすめです。

 

事例⑤浴室の事故リスク軽減

浴室は滑りやすい床での転倒や、急激な温度変化によるヒートショックといったリスクが高い場所です。湯船はまたぎやすい高さのものに変更し、立ち座りの負担を軽減する手すりを設置しましょう。床材を滑りにくいものにすれば、転倒事故も防ぐことができます。さらに、冬場のヒートショック対策としては、浴室暖房乾燥機の設置もおすすめです。

 

ユニバーサルデザインリフォームを検討する際のポイント

 

将来起こりうるライフスタイルの変化に備え、今から完璧なリフォームをしておくことは難しいです。そのため、一度ですべて完璧にリフォームする必要はありません。子供の独立や家族の高齢化など、変化していく状況に応じてすぐにリフォームに取りかかれるよう準備しておくことが大切です。

 

ライフスタイルの変化や家の老朽化を見据え、いつどのタイミングで工事を行うか、リフォームプランを立てておきましょう。

 

まとめ

 

家族みんなにやさしい「ユニバーサルデザインリフォーム」について解説しました。ユニバーサルデザインリフォームは、計画的なリフォームを行うことが成功のポイントです。

 

将来の理想の住まいをイメージして、早めにプランを考えておくと良いでしょう。

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