建物の評価格はどうやって決めているの?
2021年4月30日
建物を持っていると「固定資産税」を毎年納付しなければなりません。その固定資産税に大きく関わってくるのが「固定資産税評価額」です。固定資産税の税額は、固定資産税評価額×1.4%で算出されます。
今回は固定資産税評価額の決まり方について解説します。
固定資産税評価額の決まり方
固定資産税評価額は、市区町村(東京都23区は都)が算定する土地や建物の固定資産税の基準となる評価額のことです。国の定めた「固定資産評価基準」に基づき、各市町村の担当者が個別に決定しています。
建物は新築時の請負工事金額の約50%~60%、または再建築価格の50%~70%が目安となっています。同じ床面積でも構造や建材、設備の質、築年数などによって評価額が変わります。
固定資産税評価額がわかれば、「固定資産税」のほかに、「都市計画税」「不動産取得税」「登録免許税」も分かります。なお、固定資産税は適正な時価をもとに3年に1度見直されます。これを「評価替え」と言います。2021年は評価替えの年となっており、以降は2024年、2027年に予定されています。
固定資産税評価額を調べる方法
固定資産税評価額は、以下の3つの方法で調べることができます。
①固定資産税の納税通知書を見る
建物を所有している方は、毎年4月ごろに送られてくる固定資産税の納税通知書の「課税明細書」を確認してみてください。
自治体によって様式は異なりますが、「家屋」の「価格」もしくは「評価額」の欄に記載されている金額が、建物の固定資産税評価額です。
②固定資産評価証明書を取得する
固定資産評価証明書とは、各市町村の固定資産課税台帳に土地・建物の評価が登録されている事実を証明する書類のことです。管轄の市区町村役場に建物の所有者本人が、本人確認書類を持参して申請すれば、固定資産税評価証明書を取得できます。
③固定資産課税台帳を閲覧する
固定資産評価証明書を取得するのではなく、固定資産課税台帳じたいを閲覧する方法もあります。固定資産課税台帳は、所有者本人か、所有者本人から委託を受けた方が管轄の市区町村役場に申請すればいつでも閲覧が可能です。
④これから取得する建物の固定資産税評価額を知る方法
これから建物を買う人や建てる人が、事前に固定資産税評価額を知る方法があります。入居後に支払うことになる固定資産税額が分かるため、ぜひご参考になさってください。
⑤新築を建てる場合
建物の固定資産税評価額は、建物の規模や構造、設備の質に左右されます。そのため、購入を検討している新築住宅のイメージに近いモデルハウスやモデルルームで、現地スタッフに税額を聞きましょう。あくまでもこの段階でわかる税額は目安であるため、実際の税額とは異なる場合があります。
⑥中古住宅を購入する場合
中古住宅はすでに固定資産税評価額が決まっています。不動産仲介会社の担当者に、購入を検討している中古住宅の税額を聞くと良いでしょう。
まとめ
建物の評価額を知るための固定資産税評価額の決まり方、調べ方について解説しました。事前に目安を知っておくと、入居後の家計を立てやすくなります。
あくまでも目安となりますが、不動産会社や建築会社におおよその税額を聞き、将来の住居費を見積もっておくと良いでしょう。