リフォームコラム
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中古住宅購入をお考えの方へ!インスペクションの大切さ

2022年9月30日

「インスペクション」という言葉を聞いたことはありますか?住宅の売買に際して、不動産業者が買主や売主にインスペクション(住宅診断)を斡旋するケースが増えています。

 

今回は中古住宅購入に際して、インスペクションの大切さやメリット・注意点を解説します。

 

 

そもそもインスペクションとは?

 

インスペクション(Inspection)とは、「調査」や「診断」という意味を持つ英単語です。住宅診断で使われる場合は、ホームインスペクションと言う場合もあります。

 

インスペクションは、住宅を対象として建物の劣化状況や不具合の有無などを確認する建物調査です。住宅診断の有資格者であるホームインスペクター(住宅診断士)が、専門的かつ第三者的な立場から建物を調査、アドバイスを行います。

 

2018年4月に改正宅地建物取引業法が施行され、ホームインスペクションについて以下のことが義務化されました。

・不動産業者がインスペクションについて説明すること

・不動産業者がインスペクション業者を紹介・斡旋の可否

あくまでも説明であって、インスペクションの実施じたいが義務化されたわけではありません。ただし、法改正後は買主・売主ともにインスペクションを希望されるケースが増えています。

 

中古住宅購入者のメリット

 

中古住宅購入者(買主)にとってのインスペクションのメリットは、以下のとおりです。

①インスペクションの結果が住宅購入の判断材料になる

②購入後のリフォームプランを立てやすい

買主にとってインスペクションの最大のメリットは、住宅購入の有益な判断材料になることでしょう。

 

中古住宅の購入は高額な買い物となるため、安心して契約したいものです。インスペクションを実施すれば、プロによる第三者的な視点で、建物の不具合の有無や内容が明確に把握できます。調査の結果、建物に何かしらの不具合があっても、購入後に発覚するより安心できるのではないでしょうか?

 

また、あらかじめ不具合を把握していれば、購入後のリフォームプランも立てやすくなります。たとえば、外壁のヒビは今すぐ補修が必要な程度なのか、売主が費用を負担するのかなどを事前に確認できます。売主側がインスペクションを実施していない場合は、買主側でインスペクションの実施を検討しましょう。

 

インスペクションを行う中古住宅購入者の注意点

 

買主がインスペクションを実施する場合、以下の注意点も押さえておきましょう。

①購入を諦めざるを得ない場合がある

②重要事項が買主に報告されないことも多い

お気に入りの中古住宅を見つけても、インスペクションの結果次第では諦めざるを得ない場合があります。

 

購入するかどうかを判断している最中に、他の買主に購入されることもあるでしょう。さらに、売主や不動産業者が斡旋したインスペクションの場合、省略されたり報告されなかったりする事項も少なくありません。

 

たとえば現状のホームインスペクションでは、建物の外構部分は調査対象外です。また現状では大きな症状でなくとも、経年劣化によって問題が大きくなるリスクについても説明されることがありません。対策は、売主や不動産業者が斡旋した業者ではなく、買主が自ら依頼することです。

 

インスペクション業者の選び方

 

買主がホームインスペクション業者を選ぶ場合、以下のポイントに注目しましょう。

・「一級建築士」の資格がある

・「既存住宅状況調査技術者」の資格がある

・戸建住宅の調査実績が豊富である

・調査費用が5万円~10万円程度である

適正なインスペクションを実施してもらうには、相応の費用も必要になります。

 

価格の安さだけで決めるのではなく、実績や経験なども加味して判断するようにしましょう。

 

まとめ

 

中古住宅購入に際して、インスペクションの重要性やメリット・注意点を解説しました。インスペクションは調査の中立性・透明性が重要です。

 

購入を検討している方は今回の記事を参考に、自身でインスペクションを依頼されることをおすすめします。

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