リノベーションとリフォームどちらがお得?
2017年3月27日
リフォームを検討する際に、「リノベーション」という言葉を目にした経験はありませんか?どちらも「古い住宅に手を入れて、より使いやすい状態にする」という意味の言葉ではありますが、厳密に両者の「ちがい」について認識している方は、意外と少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、リフォームを検討するうえで、リフォームとリノベーションのちがいはどこにあるのか、それぞれのメリット・デメリット、さらには「お得さ」にも目を向けて情報を発信していきたいと思います。
リノベーションって?
近年注目されるようになった「リノベーション」という言葉。英語で、「修復」「革新」という意味を持つ言葉だということをご存知でしたか?どんな一戸建てやマンションも、新築時にはピカピカです。間取りや設備についても、当時の「最新モデル」であったことでしょう。しかし時間が経過するにつれて、設備は古く、間取りは使いづらいと感じることもあるはずです。
特に日本の一戸建てにおいては、昔は「小さな部屋がいくつも連なっている」というのが一般的でした。しかし近年の主流は、みんなが集まって一つの空間で過ごせるような、大きなリビングダイニングです。室内の柱や梁(はり)にまで手を加えて間取りを変更したり、耐震性を高めるために大規模な修繕を行ったり……。リフォーム工事の中でも、比較的大掛かりな工事を必要とするものを「リノベーション」と呼びます。
リフォームって?
一方でリフォームは、より小規模な工事のことを指します。くすんだ壁紙をきれいに貼りなおしたり、老朽化した設備を新しいものに入れ替えたり……。新築当時の輝きを取り戻し、家族の生活を快適にするための工事と言えます。
とはいえ近年では、設備や建材の交換だけではなく、簡単な間取りの変更や断熱性能・耐震性能のアップについても「リフォーム」と呼ぶことが増えています。
リノベーションは住まいに大幅な改変を施し、これまでになかった新たな魅力を付加するもの。リフォームは住まいの中で傷んだ部位を適切に処置し、理想の住まいに近づけるもの。このような理解をしておくと、両者のちがいについて悩むこともなくなるのかもしれませんね。
それぞれのメリット・デメリット
さて、リノベーションとリフォームにちがいがある以上、それぞれにメリットもあればデメリットもあります。自分に合うスタイル、そしてよりお得な方法を見つけ出すためには、これも頭に入れておくべき情報です。
まずリノベーションについてですが、
<メリット>
・大規模な修繕を行えば、まるで新築のような美しい住まいが手に入る。
・既存の住まいを考え直し、一から作りなおす楽しみを味わえる。
・デザイン面でも、「他とは違う」住まいづくりができる可能性がある。
<デメリット>
・リフォームと比較して、費用が高額になりがち。
・表面的にはピカピカでも、内部で老朽化が進んでいる可能性がある。
・施工業者を探すことが大変。・信頼できる業者選びが難しい。
といったポイントが挙げられます。中古の一戸建てやマンションを購入してリノベーションを施す手法も人気を集めていますが、この場合、「新築物件と比較して、本当に価値があるのかどうか」を検討する必要があります。また恵那市や中津川市においては、施工業者選びでも苦労をする可能性があります。リフォームではなく、リノベーションを専門に行う業者を探すとなると、決して簡単なことではないのです。
では次に、リフォームについてのポイントをまとめてみましょう。
<メリット>
・必要なとき、必要な部位だけ修繕しやすい。
・メニューが豊富で、自身の希望をかなえやすい。
・比較的低コストで工事が可能。
<デメリット>
・新しくなる部分は限られる。
・古い住宅の雰囲気が、リノベーションと比較して残りやすい。
・リフォームしなかった部分が気になってしまう。
これらの点が、リフォームにおけるメリットとデメリットです。どちらの方が自分たちに合っているのか、よく検討するのがオススメです。
結局どちらが「お得」なの?
さてリノベーションとリフォームのちがい、それぞれのメリット・デメリットを知ったところで気になるのが、「で、いったいどちらがお得なの?」という点です。
リノベーションやリフォームには、もちろん費用もかかります。長い目で見た際にお得な方を選びたいと願うのは、当然のことだと言えるでしょう。
どちらの方がお得なのか、厳密にいえば、お客様の状況によって異なる部分があるのも事実です。とはいえ、いざリノベーションをしよう!と思ったときには、工事が大規模になることを想定しなくてはいけません。そこに住み続けながら工事を行うことが不可能な場合、仮住まいを用意する必要があり、余計な出費がかかります。
また近年は、家族のスタイルも多様化しています。中古住宅にフルリノベーションを施し、快適な状況を作り上げたとしても、そこにずっと住むとは限らないのが現実です。住まいの快適性をアップさせたいと思うのであれば、リフォームでも十分対応が可能です。
気になる部位から、順番に小規模リフォームを重ねていくという方法もあります。この場合、かかる費用も分散されますから、「ローンを利用しなくても修繕していける」というメリットもあります。ローンにかかる諸費用や金利、手数料なども節約できるでしょう。その時々の家族のスタイルに合わせた形を導入できるという強みもあります。
また、たとえリノベーションやリフォームを施したとしても、その後の経年劣化は避けられません。リノベーションで全てを一気にきれいにすると、確かに気分は上がるでしょう。しかし、その後のメンテナンス時期も、また一斉にやってきてしまうという特徴もあります。
その点リフォームであれば、それぞれの補修時期をずらすことで、資金繰りにも余裕ができそうですね。自分たちの場合、どちらが「お得」なのか。ぜひ家族みんなで話し合ってみてはいかがでしょうか。