メンテナンスとアフターサービスの違いは
2019年6月28日
建築会社やハウスメーカー等のホームページや広告等を見ると、「ご購入後30年のメンテナンスを継続保証!」や、「最長30年長期保証のアフターサービス!」といった宣伝文句を目にすることがあるかと思います。
では、具体的に「メンテナンス」と「アフターサービス」の違いは?となると、多くの方があまり意識されていないのでないでしょうか?今回は混同しがちな「メンテナンス」と「アフターサービス」について解説していきます。
メンテナンスとアフターサービスの違い
施工会社やハウスメーカーによって、メンテナンスとアフターサービスに独自の定義がある場合が多いのですが、あえて両者の違いを定義すれば次のように結論付けられるでしょう。
メンテナンス | 住宅の経年劣化や破損等のある箇所を専門の職人が改修する作業 |
アフターサービス | 専門のスタッフが住宅建築後に定期点検を実施したり、お客様のお問い合わせに24時間365日対応したりするサービス |
つまり、メンテナンスは補修・改修作業、アフターサービスは定期点検と区別することができます。また、アフターサービスは建築会社やハウスメーカーのスタッフが行い、メンテナンスは下請けや提携のリフォーム会社等が行うといった違いもあります。住宅を購入する際は、両者の違いを把握したうえで、「長期メンテナンス保証」や「アフターサービスの充実」といった言葉を見極めなければなりません。
メンテナンスとは具体的に何をするの?
メンテナンスでは、ホームインスペクション(住宅診断)やアフターサービス等の定期点検によって見つかった瑕疵や不具合を専門の職人が有償で補修・改修する作業を指します。新築の住宅でも、引き渡し後10年が経過すると外壁や水回りが経年劣化等によって補修が必要になってきます。そこで、施工会社やハウスメーカーから委託された下請けのリフォーム会社等が修繕作業を行います。
ただし、施工会社やハウスメーカーによっては職人が行う作業ではなく、定期点検のスタッフがお手入れの方法やアドバイスすることを「メンテナンス」としている場合もありますので、よく確認しましょう。メンテナンスは10年に一度の実施が目安ですが、住宅の気になる瑕疵や不具合があれば、ただちにリフォーム会社等に相談されることをおすすめします。
アフターサービスとは具体的に何をするの?
建築会社やハウスメーカーの多くが新築の住宅にはアフターサービスを付けています。先ほど説明したとおり、アフターサービスは住宅の定期点検のことを指します。住宅の売主や施工会社、ハウスメーカーには、建物の基本的な構造部分や雨漏りの防止等に関して「10年保証」が義務付けされており、引き渡し後の半年、1年、2年、5年、10年に定期点検を行うことが一般的です。
定期点検の注意点としては、売主や施工会社等の住宅を販売した側と住宅を購入した側との利害関係が対立していることです。
たとえば、点検時に外壁に気になる瑕疵があったとしても、売主側が「許容範囲なので心配ありませんよ」と言ってしまえば、本来は売主側の責任で修理・補修を負担してもらえたはずが、消費者側がリスクを負わなくてはならない場合があります。最近では利害関係のない第三者による住宅点検を入れて、上記のリスクを回避するケースも増えています。
まとめ
メンテナンスとアフターサービスの違いについて解説しました。住宅を購入する際の会社選びでは、次の内容も必ずチェックするようにしましょう。
・何年保証か
・定期点検の実施の有無
・メンテナンスの保証期間
何十年も住むことになる家は、住宅購入後のケアが重要です。家族の安全と快適な生活のためにも、会社選びの際は万全のサポート体制のあるところを選ぶようにしましょう。